穢れなき人

もうすぐ長い冬が来る 君と過ごしたこの町に

夢を選んだ君のことを責めたあの日の夕焼け空
君の足枷になることを望んだわけじゃないのに

ただ傍にいたいよ 君がくれた優しさは
雪のように 無口で 冷たくて 全てを包み込む 穢れなき人
記憶の海の中 君の温もりを探す
掬っては 流れてゆく 忘れてゆく
人の性を 世の常を 憂うだけ

もうすぐ君の名に変わる 君と生まれたこの町で

夢に敗れた傷だらけの君を迎えた夜明けの空
愛しくて どこかホッとしてた私はひどい人間です

ただ傍にいるから 君がくれた優しさの
半分も返せないかも知れない それでもただ愛して支えるから
光と影の中 人はいつも彷徨って
答え無き答えを探している
それが「生きる」ということと知りながら

ただ傍にいたいよ 見つからなくてもいいよ
2人なら生きてゆける 分かち合える 喜びも 哀しみも 傷跡も
ただ傍にいること 手を取り 歳をとってゆくこと
答えなら それでいい 君と「生きる」
それがつまり「幸せ」ということ


2017.2.26『しあわせのかたち』収録


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