憂い、その果てに…

凍てついた轍の響き
肩を竦める烏の群れ
夜の帳にさんざめく華
眼に障るその指先

足早に回る時間を掴まえることさえ出来ず
気付けばまたドアの前で君の名を囁いていた

絡み合う舌に溶け出す
淫らに濡れた欲望
麗らかな瞳が
盲いて果てる間際に呟く

「もういいの」擦れた声に入り混じる「サヨナラ」
押し殺したはずの感情 君を愛してしまった

もう何もいらない感じ合えるままに君を抱けるのなら
贖えるなんて思うわけがないさ
このままどこまでも二人で…

街の灯が鈍く瞬き黄昏に身を染めて
眠る朝 隣には君
踏み入れた奈落への虹

愛し愛される当たり前の幸せ手に入れる為だけに
どうして 泣いて 苦しんで 裏切って 傷つけて
全て…全て…失えるの?
憂い、その果てに残るものは何?
慰めならもういらないよ
二人で死のう 誰も邪魔できない
この空の彼方へ堕ちよう…


2008.6.1『Nothing impossible~It’s my role,It’s my life~』収録


戻る