しあわせ探し

色褪せた裏表紙に書かれた不器用な名前
懐かしい君の字だね 微笑んで紐解く
「たゆたうは時の調べ南風の匂い恋し」
ケンカした明くる朝に君がくれた詩集

いつもバカにしてた君のこと
こんな気持ち ちょっと悔しいよ

春の風はきっとこの想い運んでくれるために強く吹くんだね
君にも届くかな?
3年の月日が詰まった一番のスキが…

いつの間にか暗くなった部屋の隅っこで読み耽る
どれくらい変わったかな 君との距離と時間

卒業間際 桜の木の下
君の硬い胸が苦しかった

春の風に靡くこの髪ね 少し伸ばしたんだ 似合ってるかな?
このまま離さないで
「さようなら」なんて言葉なければいいのに

「そんな無理だよ。」なんて言わないで
口にすれば本当になる

どんな時も君を想うから
少しくらい欲張りにさせてよ

春の風はきっとこの想い運んでくれるために強く吹くんだね
君にも届いたよ
10年後 この部屋を出て二人 結ばれる


2006.11.23『4年後の未来へ』収録
2017.2.26『しあわせのかたち』再録


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